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『あにまじっく!』元主催がイベント誕生から3年を振り返って思うこと

※今回の記事は最悪な表現をすると単なる老害の思い出話です。興味無い方は回れ右。

さて早いもので年の瀬です。道行く人の間からも「良いお年を」の挨拶が聞こえてくる時節となりました。
何が言いたいって常にblog更新したいと思いつつ気づいたら1ヶ月経過してるの勘弁してほしい。

本記事では東大発A-POP系DJイベント『あにまじっく!』が(前身イベントから数えて)3周年の節目に、『あにまじっく!』を始めた私の思いや、今後について考えをまとめてみたいと思います。

『あにまじっく!』とは?

  • 『あにまじっく!』は東大発A-POP系DJイベントだよ
    • アニソン原曲/remix、VOCALOID音ゲー曲、東方アレンジとかが流れるよ
  • あにまじっく!(の前身イベント)の立ち上げ〜黎明期の運営を私(さわみる)中心にやってたよ
    • 最初は年2回の学祭で開催してたよ
  • その後アルダ君(@arudarinngu)が何を思ったかサークル化しちゃったよ
    • 学祭のみならず、外のハコでもイベントするようになって、有名な秋葉原MOGRAでも開催したよ
  • くらら君(@kurara_msks)が引き継いでこの1年で更に急成長

『あにまじっく!』も前身であるAnison Club Party: presented by Comiacaの開催からちょうど3年の節目を迎え、発起人の一人である私も驚くほどの成長を遂げ、遂にあのヒゲドライバーさんをお迎えしてMOGRAで金曜デイイベにして80人以上集客してしまうイベントになってしまいました。また2019年はMOGRAで隔月でのイベント定期開催が告知されています。

私個人としては3年前の初回開催が初回にして相当上手く行ったと自負していたのですが、今回のイベントはそれを越えてきたと思っています。

目次

初回開催

開催のきっかけは「3日目どうしようか」

東大の学園祭ではコミックアカデミー、通称『コミアカ』という学内同人誌即売会が開催されており*1、今年11月の駒場祭で第17回(9年目)を迎えました。私はこちらで第4〜13回の運営スタッフに携わっておりました。

東大には5月の「五月祭」、11月の「駒場祭」の2つの学園祭があります。前者は2日間開催、後者は金土日の3日間開催です。そして駒場祭のタイミングでいつもコミアカ運営の間で話題に上がるのが「3日目どうしようか問題」です。

コミアカは基本的に五月祭、駒場祭ともに2日間開催としており、日毎に参加サークルが(企業以外)全て入れ替わるコミケ等と異なり、2日間ともほぼ同じサークルが参加するという体裁を取っています*2駒場祭は本来3日間開催なのですが、即売会も3日間開催するとなると流石にサークルさんも売り子のリソース不足などで疲弊してしまうことが懸念されます。

そこで3日目(正確には金土日のうち土日に即売会をやるため、残った金曜)に何をやるか、という問題が毎年浮上します*3。過去には通称『ぱてゼミ』で有名な鮎川ぱて先生を招聘して特別講義を行っていただいたこともありました。

そして3年前の駒場祭(コミアカ11)で「3日目どうしようか問題」に頭を悩ませていた時、メンバーの間からこんな声が聞こえてきました。

アニクラやらね?」

当時秋葉原MOGRAのXi-liumや渋谷R-loungeのアニゲのん!中心にクラブでサブカル系音楽を聴くのにハマっていた私と、アニメ・声優イベントの現場に足繁く通うアルダ君・nikochin氏の計3名が中心となり、突如アニクラ企画が立ち上がった瞬間でした。

準備〜当日の様子

nikochin氏にはえっちな美麗なカコ・アケ(コミアカのイメージキャラクター)を描いていただき*4、私は告知サイト制作やビラデザイン、機材手配と当日のDJ/VJなど、とにかくイベントを遂行するために必要なことを何でもやる感じでした(何でも屋すき)。アルダ君は……すみません忘れました記憶力悪いんで許してください(

こんな感じで公式Twitterから告知打ってました。なかなかバズってますねw イラストがえっちだから仕方ないね。

告知サイトもけっこう気合入れました。当時はまだまだTwiplaでの告知だけでサイトを持っているイベントが少なかったので、ここで「普通のイベントじゃないぜ」感を出したかったですね。

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Anison Club Party告知サイト(https://comiaca.com/ca11dj/)

当日も多くの人で賑わいました。暗くて何も見えないけど。

『あにまじっく!』に込めた想い

コミアカの派生イベントとして開催した『Anison Club Party』があまりに楽しく評判も良かったので、コミアカから独立したDJイベント『あにまじっく!』として半年後の五月祭にも開催することにしました。

独立する以前から、イベントコンセプトについてはかなり意識してきました。その一つひとつについて語っていたらキリが無いのですが、出来る限り述べていきたいと思います。

告知

MOGRAやnagomixを中心に様々なサブカル系DJイベントに通う中で、「私だったらこうするんだけどな……」と思うことが幾つかありました。その一つがフライヤーをはじめとする告知です。

DJイベントのフライヤーってなんか独特の風習があるというか、デザイン性を重視しすぎて肝心の開催場所がすごく小さく書かれていてよく分からなかったり、結局「どんな人に来てもらいたくて、どんな体験を提供したいか」が見えてこないものが多いと感じていました。ここにしっかり切り込んでしっかり他イベントとの差をつけていこうと思いました。

東大でアニクラをやる意味

東大生がバカをやるだけで何でも面白く見える

これは以前の記事でも言及したことなんですが、頭に「東大」ってつくだけで何でも面白そうに見えちゃうと思っていて、本当にずるいと思ってます。東大生のバラエティ番組とか、東大生がコスプレして踊るとか、東大でアニソンを爆音で流しながら高まるとか。「頭脳明晰で落ち着いている」という典型的な東大生のイメージから離れれば離れるほど勝手に面白くなります。便利ですね。

せっかく持っている特権なんだからそれを使わない手はありません。「この空間だけ、偏差値3。」が私の中ではテーマの一つになっています。

東大の学祭=人種のるつぼ

学園祭では基本的に入場料を取ることが出来ません。これは良くも悪くも気軽に各企画に出入り出来ることを意味しています。ハコを貸し切って行われる通常のクラブイベントでは考えられないことです。例えば気になるDJを2,3人だけ聞いて、あとは別の企画で学園祭を楽しむとか、現役の東大生なら自分のサークルやクラスの企画のシフトを調整して気になる枠だけ聞きに来るといったことも可能です。

更に特徴的なのは、そもそもクラブイベントに来ようと思って来たわけではない人にクラブイベントを知ってもらう機会になるという点です。

  • 普段アニソンやボカロは聞いてるけど、クラブ音響で聞いたことが無い人がクラブで聞く良さをうっかり知ってしまう
  • お受験ママがそっと覗いてドン引きする
  • 一方その子供は「なんだここ超面白そう」となって東大受験モチベが上がる

こういった他ではほぼ考えられないようなあらゆるシナジー効果が期待できます。

東大の学園祭には本当に様々な方がいらっしゃいます。東大志望の高校生やその親御さんはもちろん、現役東大生、留学生、他大の学生や社会人、私のような東大OB、もちろん最初からあにまじっく!を目当てで来てくださっている歴戦のクラブイベント猛者まで。

初心者も上級者も、どんなに小さくてもいいから、全員が何かしらの価値観の変革を経験して会場を後にしてもらいたいと思っています。ちなみに私はお受験ママがドン引きしている光景を見るのが今でも大好きです。

初心者の参加障壁を取り払う

以上のような考えのもと、イベント立ち上げ当初特に意識したのが、クラブイベント初心者にも気軽に参加してもらうことでした。

  • クラブイベントの存在を知らない人にも伝わる表現で告知を打つ
  • 事前にタイムテーブルを流すジャンル込みで公開しておく
  • コミアカのネームバリューを活かして参加障壁を下げる

この辺りですね。

まとめ

一言で表すなら、「アニソン中心のクラブイベントで魔法を起こし、全てのお客さんに一ミリでも価値観の変革をもたらしたい」これが『あにまじっく!』という名前の裏側にある想いです*5

  • 普段聞いているアニソンやボカロ曲が、クラブ音響で踊りながら聞くことで何倍も楽しくなることを知る
  • アニソンremixという新しいアニソンの楽しみ方を知る
  • 好みの曲やジャンル、アーティストを見つける
  • 大人しいと思っていた東大生が頭悪そうに踊っているのを見てお受験ママの価値観が変革される
  • 馬鹿をやっている東大生を見て東大受験生のモチベに火をつける

全てのお客さんにそれぞれの形で何らかの衝撃を受けて帰ってもらいたい、そんな想いで1年間イベントを運営して参りました。

最近の『あにまじっく!』を見て

長々と書いてきましたが、これらはあくまで私が運営していた『あにまじっく!』のイベントコンセプトです。今開催されているあにまじっく!はすべて現役メンバーのものであり、私は99%関与しておりません。大学というコミュニティ発祥の団体としての性質上、構成員の新陳代謝は激しく、構成員が変わればイベントコンセプトも変わって当然だと思っています。

私の考えるイベントコンセプトは学園祭でやることで達成される側面が大きかったので、学外でのイベント開催は特に行いませんでした。しかし私が学生の身分でなくなった後、アルダ君が何を思ったか『あにまじっく!』をサークル化し、構成員を増やして学外でもイベントを行うようになりました。

イベント回数が増えることで徐々に『あにまじっく!』の知名度やイベントの特徴も次第に理解されるようになったのか、お客さんもDJもより楽しめるイベントへと徐々に成長していきました。またサークル内で練習会を行うなどの活動もしているようで、DJ/VJ自身の技量も明らかに向上してきたように思います*6

そこから更にバトンは現代表のくらら氏へ。同氏中心にメンバー各位の精力的な活動の結果、2018年は学外でのイベントを(確か)3度行い、学内外ともに大盛況のイベントとなりました。

現代表がどの程度意図しているかは分かりませんが、少しずつ形を変えつつも、当初私が思い描いていた『あにまじっく!』を、非常に高いクオリティで実現できているのがここ最近の『あにまじっく!』だと思っています。

おわりに

先週金曜に午後半休を取って、『あにまじっく!vol.7 Christmas Party!@秋葉原MOGRA』に遊びにいってきました。

twipla.jp

序盤から人の入りがすごくて、中盤以降は危うくアニソンマトリックスか何かと一瞬見間違えるほどの混雑。

DJ陣の実力も目に見えて向上していると感じました。家で中継動画聞き返しながら「ここの繋ぎやべえな……」って一生つぶやいてます。そもそもヒゲドライバーさんをお呼びするって、その前後を通しきるだけのDJが出来るってことですからね。すごい。

『あにまじっく!』も遂にここまで来たか……と感慨に耽っていました。

良い運動にもなりました。

一緒にイベントを立ち上げてくれたnikochin氏、引き継いでサークル化までしてくれちゃったアルダ君、現代表のくらら君、過去と現役のあにまじっく!メンバーとゲスト参加のDJ/VJさん、そしてすべてのお客さんに感謝。ありがとうございます。これからも好き勝手やっちゃってください*7

*1:「東大生オンリー同人誌即売会」と銘打っております。まれに「東大生を題材にしたオンリーイベント」と勘違いしてざわざわする方がいらっしゃいますが、東大生ないし東大卒の方が代表であることをサークル参加の要件としている、という意味ですので悪しからず

*2:学内の同人サークルの数も限られていますし、開催年数を鑑みても“取れる牌は概ね取り尽くせている”感じがあります

*3:土日の2日間のみ開催して金曜は何もしないでも良いのではないかという話もありますが、その辺りは運営上の都合ってやつなのでお察しください

*4:彼の描くセンセーショナルなイラストは専ら高校生に大好評でした。最高だよな。彼ら東大入ったかな

*5:私が命名しロゴも作りました

*6:正直今の『あにまじっく!』でDJできる自信がない

*7:あとごくまれにDJしたくなるのでどこかに隙があったらやったりやらなかったりしたいかも(小声)